エンゲージリングだとかでわかりますけど「約束」とか「婚約」といった意味があります。
で、2006年春に米広告調査協会(ARF:Advertising Research Foundation)がマーケティングの新指標「エンゲージメント」の定義を「ブランドのアイデアを、その周辺情報によって補強し、活性化するもの」と定めました。
でも具体的にどの様な技術で測定するのか、どのような指標をもってエンゲージメントとするのかについては、いまだに明確な答えがないのが現状のようです。
「単に露出するだけの一方通行な広告ではなく、ターゲットと何らかの関係を築けたかどうかを重視しよう」というもの。
「婚約」「関係」といったコンセプトのためエンゲージメントと呼ばれる。テレビやネットの「視聴率」に変わる広告指標にしようと、アメリカの調査会社が検討を開始した段階。とエキサイトウェブアドタイムス【エンゲージメント】に書かれてます。
日経BP社さんがまとめたもの[pdf]のようです。
こういった新たな指標が生まれた背景に「広告クラッターの増加やインタラクティブメディア市場の急成長」といったものがあります。そこで「従来のリーチやフリークエンシーといった一方向的な分析指標は適当ではないのではないか?」といった議論が出始めました。そして上記にも書いたように2006年春に定義が決まったという流れです。
現在のアメリカのクチコミ・マーケティング業界では、ブログやSNSなど、ソーシャルメディア内で語られるクチコミ情報が、エンゲージメントを測る中心的メディアであることを提言している。
NYにあるad:techの会場で4人の専門家による興味深いディスカッション「Consumer-Generated Media’s Role in The Engagement Equation」がad:techの会場で繰り広げられました。
「ズバリ、エンゲージメントとは何か?」という質問に対して
Mediaedge:cia(メディア広告会社)のBob Desena氏は、
「エンゲージメントとは、今まで消費者に一方的にメッセージを投げていた形のマーケティングから、消費者からのパミッションをベースにした新しいマーケティングのフレームワークである」
と述べ、「その先のゴールは、常にビジネスの成長にある」と付け加えた。
AOL Digital ServicesのTerry Pittman氏は、
「エンゲージメントとは、結果であり決して原因ではない。そのために、良い商品/サービスを体験させることがエンゲージメントを生むことにつながる」
と語った。
Huffington Post(ニュースコメント・メディア)のJonah Peretti氏は、
「消費者が商品情報を広める行為がエンゲージメントの現れであり、広告主にとって大切なのは、思わず広めたくなるような商品を提供すること」と述べた。
nikkei BPnet【ad:tech NY速報 マーケティングの新指標「エンゲージメント」ではCGMが主役に】より)
ZeFrank.com(メディアコンサルタント)のZe Frank氏は、
「エンゲージメントとは会話の構成要素であり、広告主は一緒に遊びたくなる(会話したくなる)ような簡単で使いやすいメディアやサービスを考えなくてはならない」と語った。
サイト運営者がパネルに多いため、そのサイトが広告主のためにどのようにエンゲージメントを生むのか、そして、そのサイトがCGM上での話題やコメント、リンクなどを多く生み出せるのであれば、一般のキャンペーンと比較してより高い料金を請求できるのではないかというような意見も聞かれた。
つまり、リンク、コメントなどを指標にしてエンゲージメントを測定できるというのである。 ただ、一般のキャンペーンで大多数をターゲットとしたものと、小さな規模のグループをターゲットとして何らかのクチコミを起こすなどしてエンゲージメントを生むものとの比較をどのようにするのか、その厳密な比較についての具体的な指標は提示されていない。
業界には、エンゲージメントの定義など夢の世界、ということを声高にいう人もいなくはないが、テレビ、雑誌、オンラインなどのメディア業界からクチコミマーケティング業界まで、自分たちの縄張りの中で何とかエンゲージメントを定義しようと議論が続いている。
テレビの視聴率やインプレッションの定義を決めるのにも何年もかかったと言われており、エンゲージメントもかなりの時間をかけて議論されることになるのだろう。(織田 浩一、水野 さより=デジタルメディアストラテジーズ)
(また織田浩一さんがエキサイトウェブアドタイムスの取材に応じている記事では、「エンゲージメントというのは、広告主と消費者とのつながりみたいものですが、その言葉の定義もいろいろ提案されています。どういうものになるかというのはまだ全然見えないですけれど、一つには、例えばテレビであれば、CMが飛ばされないような、あるいはCMが少ない番組は何かという考え方で番組選定を行う。オンラインだとインタラクティブコンテンツであれば、それをいじっている時間というのはどれぐらいあるのかみたいなことをベースにして指標にするとか、幾つかの考え方があります。」とも言ってみえます。
(エキサイトウェブアドタイムスより)
以上、正確に伝える為にほとんど文章を変えずに掲載しました。読んで思うのは「一方的な提案や紹介ではなく、やはり『対話』であること」かな、と。昔の商売のやり方は「ご用聞き」という対話形式でした。今、「配達」「宅配」「ご用聞き」を復活させて、そこにwebを絡めて業績を上げてる企業やお店も出てきてます。時代は変わりつつあるんですよね。
※少し前の記事です。今ではもっといろんな解釈や意味で使われているんでしょうかね。
若しくは間違った使われかたや解釈とかね。
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