先日、SNSからのサイト流入について質問を受けまして。
回答はしたものの、自分でも不完全燃焼な回答で、納得しづらいわなぁ・・・と思ったので、「問:SNSユーザーについて、次の値をもとめよ」のときのように数字を引用してではないですが、ちょっと考えられることなどをまとめようかな、と。

フォロワー数は虚構の数字!?

とまでは言い切りませんが。フォロワー数もひとつの指標ではありますが、このフォロワー数を=市場と考えるのはちょっと危険かもしれないです(多いに越したことはありませんが)。
個人差ありますし、集めた期間や、フォロワー数の規模にも依りますが、フォロワー数というのは、「アカウントを作ってから、今、そのときまでに、自分のアカウントをフォローしてくれた人(アカウント)の数」です。累積の数であり、これが短期間(例えばその月にアカウント作って一ヶ月で10万フォロワー達成なのか)なのか、10年かけて10万フォロワー達成なのか、広告使って集めたのか、フォローバック狙いのフォロワーやbotと呼ばれるような機械アカウントはどれくらいいるのか、などによって、色々と差はあります。フォロワーの「質」とも言えますか。

 

フォロワー数の中に活きているアカウントはどれくらいいる?

これがわかりやすいのは僕のTwitterアカウントですね。つい、先日、Twitterにはインプレッション数が表示されるようになったので、自分の投稿がどれくらい見られているか、すぐにわかります。

https://twitter.com/mutsumihirata
上記が僕のアカウントですが、

2,706フォロー中 2,469フォロワー
です。

僕のような個人のアカウントに対して、2469ものアカウントがフォローしてくれています(2009年5月からやってるのか古いなぁ・・・)。
個人にしては結構多いと思うんですよね。2469人とつながっていて、2706ものアカウントをフォローしています。
では、僕が投稿すると、2469ものインプレッションが表示されるのか、というとそんなことはありません。

おおよそですが、1投稿すると、その日でつくインプレッション数は30~100程度(投稿内容次第ではありますが)。
1.2%~4%くらいしか見てくれてないことになります。SNS全体的にこのくらいというわけではなく、これは僕のTwitterにおいての話です。

 

フォロワー数の中身の内訳

考えられるのは、大昔にTwitter初めて、フォロワー集めてみたはいいけど、使い方わからずしばらく放置していたことで見てもらえなくなったり、フォローバック狙いの業者だったり、あとは、「アカウントはあるけど、もうTwitterやってない人のアカウント(捨て垢とか、パスワード忘れて入れなくなったから作り直した、も含む)」が多かったりすると、数字は大きいけれど、中身のない数字になったりもします(他にはアルゴリズムの関係や、そのフォロワーさんが禁止ワードに設定している文言が入ってるなど、理由はたくさん考えられます)。
つまり、活きているアカウントはそのフォロワー数の中にどれくらいいるのか。これが月間だとMAU(マンスリーアクティブユーザー)なんて呼んだりもします。

 

減って増えての繰り返し

SNSの数字は各投稿ごとやインサイトの数字を見ないと中身がよくわかりません。
例えば、5000人のフォロワーが累積でいたとします。見た目には5000かもしれないですけど、もしかしたら、4900人がフォロワーをやめて、新たに4900人が当月内にフォロワーになってくれたのかもしれない。
また、昨日、1500人増えて、6500人になったけど、今日、古い1500人のユーザーがいなくなって、5000になったかもしれない。もしかしたら、毎日5人~10人抜けて、5人~10人増えているのかもしれない。
けど、これ、全部5000です。

その当月内に新たに4900人も増えていたら、その会社のサイトを見に行くひともいるでしょう。しかし、そんな極端なことは起きないでしょうから、毎日数名から数十名が増えるくらいですと、実際にWEBサイトに来るのは数名くらいかな、と。一度見に来てるひとはそんなに頻繁には来ないでしょうし(何を投稿しているかにも依りますが)。
仮に投稿が少しバズったとしても1000人がアクション起こしたとして、そこからサイトに来てくれるのはどのくらいの割合でしょうね。

 

そもそも離脱させたくない作りになっている媒体も?

かなり穿った見方ですけどね。
セキュリティーの意味(簡単にリンクで遷移させない、という意味で)もあるのでしょう、そもそも、媒体から離れにくいように設計されている媒体もあります(エロ系の投稿でクリック→フィッシングなんて引っかかりやすい流れですし)。
Instagramはプロフィール欄しかリンクの投稿が出来ませんし(ストーリーズも出来ますが)、YouTubeも動画に対してのコメント欄に外部サイトへのリンクを貼るようになっています(アカウントとの紐づけは確か承認されているサイト以外は無理だった気がするし)。TwitterとFacebookは外部リンクも投稿で貼れるようになっているので、離脱させない、という構造にはなっていませんが、そんなに簡単にリンク貼ってほいほいと目的への動線が作れると「投稿」で告知が出来てしまうんですよね。

 

SNSの収入源はSNS広告が主

100%広告で成り立っているとは言いませんが、メインはSNSの広告の出稿費用かと(調べたわけではないですが。あとは、関連アプリとかの有料フィルターとか有償のオプションとかですかね)。
そうなると媒体側もボランティアではないので、売上をあげるべく、できるだけ、そのプラットフォーム上というか、できるだけ「媒体」にアクセスしている時間を増やします。媒体へのアクセスする人の多さが市場の大きさ(=アプリのインストール数)ではありますが、そこにさらに、滞在時間を増やす努力をします。そうすることで、より多くのユーザーがより長い時間いてくれるため、広告の効果は高まります。
広告出稿企業からすると、この媒体に広告を出すと、流入やCVが多いという結果が出れば、更に広告を継続してもらえたり、広告の増額を検討したり、になるでしょうから、媒体側からすれば売上げ維持/アップにつながります。

そういった滞在時間の増加が前提にあるなかで、離脱要因である「外部へのリンク」はさせたくないでしょうね。でも、全くさせないのも問題あるのでプロフィールやちょっと分かりづらい形でリンクさせるようにしている。また、簡単に投稿をリンクさせることが出来るようにすると広告への出稿が減るので、させないようにしている、という見方も出来るのかな、と(推測も多分に入ってますw)。これだけのユーザーがいて、これだけ滞在時間が長いのだから、ここに投稿すればいいんだけど、投稿でLPへの誘引やリンクが出来ないので、広告出すしかない、みたいな。

 

まとめ

ちょっと脱線気味ではありますが、こういったこともあって、フォロワー数が多くても、「自社サイトへの流入が思ったよりも伸びない」だったり、フォロワー多いけど、そんなに多くの人が見てくれていない、の裏側の背景だったりするのかなって。そういったことがあるので、「質」を上げていくっていう施策が必要なんでしょうけどね(最近だとステージを上げるみたいな表現が多いですかね)。

あ、あとアナリティクスだとアプリからの流入はdirect/noneになったりするので、それでSNSからの流入にカウントされていない場合もあります(これに関しては、任意のパラメーターを設定すればセグメントして計測できます)。しかし、2400名のフォロワーいて、投稿した内容のインプレッションが30くらいだと残りの2370ユーザーはどこいった・・・?って思います、ホントw

スポンサーリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください