「割引券やクーポンなどを期間限定でネット上で販売する」手法です。
フラッシュ(FLASH)というのは「短期間、短時間」を意味しており、Wikipedia「フラッシュマーケティング」によると、通常24-72時間程度(1~3日間)を指すようです。
まぁ、早い話、「クーポンの共同購入」で生協のシステムと良く似てますし、楽天市場では「共同購入」というカタチでよく見かけましたよね。
だから、特別新しいものでもありません。
- 共同購入[weblio]
- ほか、グループ購入、団購、グループバイイング、ギャザリング等
ただし、ギャザリングはフラッシュマーケティングには属さない、という見解もあるようです。
クーポンをネット上で「共同購入」させる、というビジネスモデルはGroupon社が始めたサービスで、海外への進出に伴って世界中に広まっていきました。
日本国内でも少し前にCMをよく見かけましたよね(ただ単に僕がその時期にTVを見まくってただけかもしれないですけど)。
この手法は「共同型購入クーポン」と呼ばれ、この手のサービスを行うWEBサイトは「グルーポン系サイト」、クーポンは「事前購入型クーポン」と呼ばれます。
Group+Couponで「Groupon」なんだろうな、多分。
どういったものかというと、例えば「24時間以内に50人以上集まれば50%OFFになるクーポン」を提供し、時間内に最低人数(50人)に達していれば、この条件は成立。達していなければ不成立。
短期間(短時間といったほうがいいか)に「集客」と「販売」および「見込み顧客の情報収集」が出来る、という特徴を持ってます。
購入者は自分が購入したサービスを「成立」させたいのでソーシャルメディアを使って他の購入者を集めるわけです。そうなるとTwitterやFacebookといったリアルタイム性の高いサービスを使ったほうがいいわけですね。なるほど。客が客を引っ張ってきてくれるわけだ。もちろんホントにいいよって意味のクチコミもあるだろうけど、「事前購入」であるから実際にそのサービスを利用したユーザーからの「クチコミ」ではないよね。
まぁ、購入したほうもあくまで、自分の責任で購入したわけですが(ただし、送られてきた実物がサイト上のイメージや表示されてるものとかけ離れてるようなものは別次元の話ですが)。
おトク感いっぱいな感じしますけどね。まぁ、その「おトク」が売りなんですけど。
これ、サービス提供側はクーポンを提供する仲介の業者に支払う費用もあるだろうし(個人店では露出に限界あるからね。しかも短時間ならよけいにそうでしょ。)、それにユーザー側には原価はいくらでしょう?って話。
ネタバレじゃないけど、例えばよくある「特別価格」とかあるじゃないですか。
でも実際には利益の出る金額(売りたい金額)に対して「上乗せ」をして、それを「定価」表示しておけば、提供側は売りたい金額でユーザー側は「トクした」と思う。
- 通常は3,500円
- でも定価表示は5,000円
- すると表記は「特別価格 今なら30%OFF」ってことになる。
まぁ、よくある話だし、値段をつり上げれば「売れない」というリスクもありますけど(ここをあまり書きすぎると景品表示法どうこうの説明とかが必要になるんでこの辺で)。
スーパーなんかはメーカーや卸から大量に購入することで商品の単価を抑えて、定価の「○○%OFF」ってな感じで。
で、実際にこのサービスを導入した結果の統計ってのがアメリカの方であるみたいですが、
と、それにこういった新しいビジネスや手法は、問題が起きやすく、Wikipediaには幾つかの問題が紹介されています。
- 配送遅延の問題
- 特典内容の問題
- 最低購入数の問題
- サーバ負荷による問題
- 店舗倒産による問題
- 過剰な受注による問題
- 景品表示法に抵触するケースの存在
- 売買枚数偽装の疑いの問題
- キャンセルの問題
- 偽造クーポンの問題
「景品表示法に抵触するケースの存在」以外はまぁ、どの国でもありそうだけど。
海外で生まれたビジネスや手法をそのまま国内に持ってくると問題起こることはたまにありますよね(思い当たるものでMLMとPPPか。PPPは本国でも禁止になったけどね)。海外には「景品表示法」とかあるんかな。
色々と参考になるサイト/記事です。
- 猿でもわかるフラッシュマーケティング[ITExpress]
- フラッシュマーケティング 朝日新聞社広告局 – @ADV
- フラッシュマーケティング はてなキーワード
- グルーポン Web担当者Forum
- スカスカおせちのうまれた背景。フラッシュマーケティング活用法(前編) Web担当者Forum
- ABS卸売りセンターから知るフラッシュマーケティング活用法(後編) Web担当者Forum
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