ココ最近、WEB担当を紹介、若しくは、WEB担当のアシスタントを紹介してくれ、という声をよくかけられます。
僕も前職は商社のWEB担(WEB担の領域超えてましたが・・・w)

大きな企業さんや、立ち上がり時期からWEBでの商売がベースにある企業さん、WEBに詳しい社員さんがたまたまいる企業さんなんかはWEB担がいたり、WEBマーケティング部といった部署があったりしますが、
そうでない中小の企業さんでは、そういった方は滅多にいません。総務部だったり、デザイン部であったり、企画部だったり、営業部だったり、社長がやっていたり・・・色々です。

そんななかで、兼任でやっていますので、本来の業務を優先するため、どうしてもWEBの戦略は後手に回ります。それでもWEBの需要はやはり高まる(リアルの数字があがってこない、WEBの申込が増えるなど理由はそれぞれですが)、のでそこを経営陣や上司から言われるのですが、はっきり言って人手不足でもう無理、という段階になってきて、アシスタントや専任を探します。たまたまなのか、時代的にそうなのか(関東のほうは数年前からその状況ですよね)わかりませんが、僕(僕は中部圏です)の周りではそんな声が急に増えました。

プログラマー(コーダー)を雇えばいいの?

先日も相談を受けてきたのですが、「どういった人を採用すれば済むのか?」という質問でした。クライアントが思うのは、プログラマー一人雇えば済む話しでは?ということでした。
語弊はありますが、一般の企業の方というか、WEB業界以外の方からすれば、コーダーもプログラマーも違いがわかりません。その企業さんはWordPressとCRMのシステムを入れており、また、WEB広告の運用も行っています。担当部署は企画部さんで、チラシなども担当していますので、これらの業務(実際にチラシのデザインを起こすわけではないですが)をプログラマー(コーダー)一人で賄える、という想定でいらっしゃいました。

オールマイティなんてそうそういない

僕からは、御社の仕事を全て自社で賄おう、と思った場合には以下のメンバーが必要です、と申し上げました。

  • 社内の情報を精査(とにかく情報が錯綜するので)するディレクター
  • 頻繁に更新がかかるLPの作成にWEBデザイナー
  • WordPressを更新・管理・編集が出来るコーダー兼エンジニア
  • 広告運用、全体の戦略を考える、アクセスを分析するWEBマーケター

これだけいないと、社内で御社の仕事を回せないと思います、と。
ディレクターに依っては、最後のマーケターを兼ねる方もいますが。これだけ申し上げたあとに言われたのは、それが全部出来る人間を紹介してくれないか、と言われましたが、これが全部一定のレベルで出来る人は会社員やりませんよ。独立してフリーランスでやっていったほうが稼げますから、と返答させていただきました。

また、別の企業さんではECのリニューアルを社内でだけで実施するそうで、その相談も受けました。
その企業さんにはDTPデザイナーはいますので、WEBデザインをトータルで考えられなくても、パーツ作成は出来ますので、

  • 店長兼ディレクター
  • ASPを編集出来るコーダー

がいればなんとかなるかも、とはお伝えさせていただきました。
まぁ、店長兼ディレクター兼デザイナーでまわすことになりそうですが、恐らく店舗運営に集中は出来ないだろうな、という気はします。

また、他の企業さんではWEBサイトを更新する人を採用したいのだが、PC使えればWEBサイトを作れるか?とも聞かれました。
答えはNOです。当然ですけど。
WEBサイトはデザインとコーディングの業務だけで出来上がるものではないからです。
デザインに入る前には、どういったページが必要で、どのページにどういったことを記載するのか、といった、情報を精査してサイト構成を組み上げる人間が必要ですし(アーキテクチャーという方々ですが、ほぼディレクターが兼任してるんじゃないかな・・・)デザイナーさんやコーダーさんでSEOに詳しい方も当然いらっしゃいますが、全く気にしない方もいます。WEBに携わっている=程度の差はあれど、全部出来る、という認識が多いようです。

WEBサイトの構築や運用にはそれなりに費用がかかるんです

だからWEBサイトを一つ作って、それを運用していくとなると、それなりに人が必要なんです。
だから制作会社ってあんなに人数がいるんですよ。写真の撮影にしたって、動画の撮影や編集にしたって、別にスタッフ(外注さん含む)さんがいるわけです。またライティングに関してはライターさんだっていますしね。それと、サーバーの構築や管理はまた別の知識が必要ですし。それらを全て一人である程度のレベルでこなせる・・・独立しますよ。仕事は入ってきますから。この業界で一番かかる経費は人件費ですし。
そういったことを理解してもらうためにも、あと費用がかかるよっていうのを理解してもらうためにもプロジェクト体制図は必要なのかもしれないですね。

では、そういった方々を採用するにはどのくらいの費用が必要なんでしょうか?
先述の企業さんで、「お前、ウチに来るか?」という声をかけていただいた方もみえますが、僕が毎月もらう給与額が怖くて聞けなかったそうです。正直にお伝えしたところ、「その程度の額なのか!検討する」という話しになってしまいましたが・・・。実際にWEB制作において、決して法外な金額は出してないことが殆どだと思います。高い、という印象を持たれる方もいるかもしれませんが、それだけ人が割かれており、時間もかかるものなんです(法外な金額を出すときは穏便に断ろうとしているときの見積もりだったりしますwそれか、どっかに丸投げするかw)。

制作会社よりWEB業界外のWEB担当者のほうが給与がいい?

制作会社はそれほど給与はよくありません。といっても地域差あります。
関東、特に東京はそれなりにいい給与出てます。なんで、そう思うか、というと、全国のフリーランスに見積もり取ってる経験があるので、それで凡その価格帯がわかりますし、中部の企業の予算と関東の企業の予算も全然違います。地方に行けば行くほど安い傾向はあります。※あくまで傾向であって、そうでないこともありますよ、もちろん。ちゃんと調査したわけじゃないし、その人のウデの良さにも依ります。

つまり、東京の案件を地方の制作会社に依頼すれば、同じことが低い予算で出来る、っていう可能性はありますし、逆にいえば、関東や東京の案件を地方の制作会社が請け負えば、いつもより利益率が多い、ということになります。デメリットがあるとすれば、「会って打ち合わせする」ということが難しい、という点でしょうか。
モニターの会議システムでお互いの顔見て打ち合わせはできますが、やはり、そこはなかなか伝わりにくいところがあります。電話打ち合わせよりは伝わりやすいですが、会って話す打ち合わせには敵いません。

話が脱線してきたwww
これを言いたかったのがあるんですけど、安い制作会社でコキ使われるよりは一般企業のWEB担当に収まったほうがいい場合もあります。給与も休日も待遇も。重宝されますからね。
自分で出来ない部分は外注を使えばいいし、その外注費も凡そ安いのか高いのかは判断がつきますし、理に沿った価格交渉が可能となります(要するに恫喝や脅迫するような価格交渉はしなくて済むって話です)。

デメリットがあるとするなら、覚えることが多々ある、という点でしょうか。
当然、制作会社にいたときのように、デザインだけ、コーディングだけ、やっていればいいなんてことはなくなります。ある程度は自分で出来るようになっていく必要がありますし、周りに聞く人もいません。自分で調べるしかない。まぁ、制作会社にいたときも「専任」なんてそうそうないですけどね。大概多少の自分の専門外の仕事も手伝ったりはしていますから。中には全くWEBと関係ない業務をすることもありえます(配達とか、営業の数字の管理とか基幹システムの管理とか、PCの修理とかね・・・)。

WEB担当者は孤独になりがち?

それと、もう一点。社内でWEBに詳しいという立ち位置からなんでも相談されるのですが、それが丸投げに始まり、依存が始まり・・・。でも理解してくれる方がいないので、孤独です。
自分のやっている作業の価値、出せた結果の価値、作業の難しさ、またそれらに対する評価など、そういったことを判断出来る社員が社内にいません。そのため、相談しても相手も回答に困ったりするので、相談出来ないことが多々あります。見える数字を評価する傾向がありますが、WEBは結構見えない数字がありますので(売上としての数字しか判断されないと結構キツイこともある)。

また、制作会社時代は色んな業種の色んなWEBサイトに携われたので、それが面白い、ということもありますが、WEB担当になった場合は、その所属している企業のことだけを利益追求していくのでそれはつまらない、ということもあります。

そして、最後に、WEB制作会社出身だからといって、必ずしも全員がSEOやプロモーション、集客、SNS担当者、ブログの執筆など、これらが得意なんてことはありません。
そういったことをやってきた方ならやれますが、この辺りは性格的なところもあります。

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