CSRというのは「Corporate Social Responsibility」を略したもので「企業の社会的責任・企業倫理」と訳されます。従業員の労働面での人権保護、地球環境や地域社会など、多様で大勢のステークホルダー(利害関係者)に配慮した経営のことです。文化活動を支援するメセナとは異なり、本来の企業活動への取り組みを言います。 weblio【CSR】参照

このCSRは「企業の社会的責任」ということで様々な意味や顔を持っているようです。wikipedhia【CSR】には非常に面白いことが書かれてます。

→会社の財務状況や経営の透明性を高めるなど、様々な企業がCSRに取り組んでいる。CSRに取り組むことで顧客や消費者にプラスのイメージを与える。これはその企業に対する信頼や安心感を与えることで、その企業の商品をより知ってもらいさらに購入にいたりやすくなるためである。

長いんでちょっとまとめます。
企業のCSR活動について、「所詮は金もうけ目的であり、偽善である」という批判があるそうですが、企業というのは基本的に「利益追求」をしていくのが企業であるし、社会学上でも認められている。

また倫理という面も持っているがそれが主の目的ではない。
CSRは経済活動のひとつの要素として捉えられるべき。そのアプローチの仕方には、欧米企業と日本企業では、考え方に伝統的な違いがみられる。

欧米企業がCSRに期待するもの「イメージアップ」

消費者のイメージ向上で顧客誘引力につなげたり、企業価値そのものの向上や株価の上昇につなげたりすることにある。

例えば大きな災害の被災者に物的・人的な支援をしたり、病院や学校を創設・支援したりといった、活動が社外から見えてアピールしやすい「本業の外での社会貢献活動」。

メリット:活動や成果が比較的明確なので投資も呼び込みやすい。

デメリット:「多少あくどい商売をしてもかまわない」といった、本業の「免罪符」となりかねない。(あくどいことやった時点で消費者は何とも思わないんだろうか?僕個人的には「免罪符」になるとは思えないんですが・・・。要するに「いいことやってんだから多少悪いことしても大丈夫やろ」という甘えが生じるということですかね?)

日本企業がCSRに期待するもの「企業の持続的発展」

企業もまた「宇宙船地球号」の一員である以上、宇宙船自体が沈んでしまっては企業も持続できないという考えや、取引先・従業員・株主・地域社会にせよ、あるいは利害関係の有無に関わらず、誰かに何らかの不利益を与えて不満をもたれること自体が、企業の持続的発展を妨げる経営上のリスクであるという考えが基本にある。
(この辺りが「CSR=各ステークホルダーへの責任」といわれる所以かもしれません。)「本業の中で顧客や取引先、地域社会への配慮」といった形で、事業活動の中に織り込まれていく。

メリット:利潤追求という企業の目的とも現場の実務では論理的矛盾が生じにくく、このような風土の下に、低公害車開発などへの積極投資や、ビジネス上のリスク回避がごく自然に行われ、結果的に利益にも結びつく。

デメリット:活動や成果が明確にならないことが多いため、活動の存在があまり知られずCSRの点で不当に低い評価を受けたり、経営者によっては自社の持続的発展という目的に思いが至らず活動の意義が見出せなくなったりすることも。

もちろん全ての欧米企業が前者で全ての日本企業が後者ではないでしょうけど、日本は「調和を尊ぶ日本社会において経験的に会得されたもの」で古くから続く商家での教えとかにも盛り込まれてるようですね。

欧米企業の方はわかりやすいというか、手っ取り早いというか、「あぁ外国だな」なんて印象を受けます(笑)

以前、企画書である企業の「CSR」についてお話させてもらったところ、クライアントの間の代理店さんは「CSR=環境保全ではないのか?」というご質問をうけました。

僕の個人的な意見も混ざってるかもしれませんが「CSRの中に環境保全は含まれていますが(特にクライアントが工業系でしたので)、それが全てではないかと思います。」とお話をさせていただきました。

ミツエーリンクスさんのサイトにもこう書かれています。

“多くの企業が『環境報告書』を『環境・社会報告書』と改題するなど、従来の環境への取り組みをより大きな視点から捉え直し、社会的責任としての環境保護活動、品質改善活動というアピールを始めています。”と。

最後にそのミツエーリンクスさんのコラムで取締役の山下徹治さんという方が今後のCSRについての考え方や意見を書かれてるので是非読んでみてください。(僕は「すげーっ!!」とただひたすら感嘆させられました。)
「CSRサイト2.0は実現可能か」

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