以前は「Googleマイビジネス」なんて呼ばれていて、今は「Google ビジネスプロフィール」という名称になっています。
Googleで店舗検索なんかすると、右上に出てくるアレです。略して「GBP」なんて呼ばれ方もしたりします。

ほんの数年前までは、そこまで気にされてなかったかと思いますが、もう今の時点では無視出来ない存在じゃないかな、と思います。
昔は何か不祥事があったりすると、その企業や店のWikipediaが荒らされたり、炎上しましたが、最近はこのGBPが炎上することが一般的になっています。
理由としてはGoogleのアカウントあれば簡単に投稿が出来るし、「情報の修正を提案」で誰でも提案(編集)が出来てしまい、それをGoogleが承認してしまうと、変わってしまいます(100%ではないですが)。

このGBPはWEBの世界のことではありますが、ではWEB制作会社の人間が詳しいか、というとそうでもないです。多分、SEOより理解度低いんじゃないかな(もちろん、詳しい方もいるでしょうけど)。SEOはWEBサイトを制作するうえで、検索エンジンのアルゴリズムに最適化させる施策や施工を指しますが、このGBPはWEBサイトの前の段階(検索して、検索結果に表示されるので自社のWEBサイトに入ってくる前に閲覧されるもの)のものですので、WEBサイト側をどうこうしたところで関係ありません。なお、このGBPを検索最適化させる施策をMEOと言います。SEOがSearch Engine Optimizationの略なら、こっちはMap Engine Optimizationです。


あ、そうだ。先にこれを言っておかないと。まず、お伝えしますと「ウチはGBP使ってないや」「作ってないから関係ない」と思ったら大間違いで、新規オープンしたお店ならいいかもですが、オープンして一定期間(ユーザーが検索したり、ユーザー側が登録したり)経つとGoogleが勝手に作っています。これが非常に厄介で、知らず知らずのうちに作られていたり、複数少し違う表現で登録されていたり、もあります。

GBP取得管理のメリット・デメリット

GBPの取得やオーナー権限の取得は他にもいっぱい記載あるので(特殊なパターンもありますけどね)、そちらを読んでいただければってとこです。まず、GBPのメリットとデメリットですが、メリットと呼んでいいのか少し微妙(結構、微妙?)です。正しく言うならGBPを管理しないことで起きるデメリットが主です。つまり、管理したことでデメリットを回避できたことがメリットとも言えます。以下に思いつくものを記載します。

 

店舗の営業日、営業時間、基本情報が記載出来る

WEBサイトにこれらの情報がなくてもGBPにはデフォルトでこれらの機能があります。何なら、今の時間が混んでいるのか空いているのかもわかります。ユーザーはWEBサイトまでいかなくても感嘆にその会社や店舗の営業日や営業時間を把握出来ます。逆を言えば、GBPを管理していなかった場合(勝手に作られてしまって放置状態)、これらの設定を確認しないと営業日なのに休みになっていたり、休みなのに営業日になっていたり、営業時間が間違っていたり・・・。勝手に作っておいて、そこ間違うなよ、っていうレベルです。

 

イベントやキャンペーン、最新情報、商品などが登録できる

これは純粋にメリットかもしれません。勝手に作られてしまうこともあるGBPですが、これは勝手に作られたり、掲載されることはありません。自社サイトに流入する前に表示されますので、ユーザーもサイトまで入って来なくても最新情報やイベントを確認出来ます。また、登録された情報は「SEO」の補完(というか、これがMEOでもあるのですが)的な役割で検索されたワードに反応して表示されたりもします。もう一つの簡易的なWEBサイトであり、SNSの1つとも考えてもいいかもしれません。

 

外国人観光客にも伝わる仕様

Googleはほぼ検索エンジンの市場を握っており(一部そうでない国もありますが)、多少の仕様の差はあれど、GBPはGoogleが提供しているサービスであり、海外の方にも馴染みのあるサービスです。検索してその地域のお店の情報をひとつひとつ調べたり、情報まとめサイトを翻訳して調べるようなことをしなくても、GoogleMAPで自国語で検索すれば、「自身が検索した場所から、近隣にある翻訳されたGBPが表示される」わけです(ブラウザの言語設定は自国語や共通である英語設定でしょうし)。そこには言葉はわからなくても★で評価もあってわかりやすいですよね。東京オリンピック開催予定の前年(2018年や2019年)にGBP(当時はまだGMBかもだけど)がYouTubeですごくCMやっていたのを覚えています。オリンピックを見に来た世界の観光客に自店舗を分かりやすくPRするいいツールですもんね。

 

ユーザー(利用客)の感想がダイレクトに聞ける

SNSでもコメントなんかをいただくことも出来ますが、SNSの場合は会社全体、企業全体だったりします。一方、GBPは店舗ごとなので、対象の店舗だけに直接メッセージが伝えやすくなります。そして、その「感想」を第三者はそのお店や企業の参考にします。つまり「クチコミ」です。ただ、いいクチコミもありますが、当然、そうでないのもあります。お店や企業の努力や対応が不味かったことでクレームを書くこともありますが、中には名称が似ているから間違いや勘違いで書き込みをしていたり、人としてどうなんだろう?という方のクチコミ(完全なる逆恨みとか)もあります。病院系、高額商品系のクチコミなんかは割と酷いですね(本当に酷い場合もあるっちゃありますが・・・)。

これは思うに、医療、高額商品は専門性が高く、期待度が高いだけに、その結果が自身の期待の高さに届かなかった場合に腹が立って評価を下げて★1とか低い評価をつけてしまいやすいのかな、と(期待するから腹が立つとはよく言ったもので)。1つの参考ではありますが、そのクチコミが書かれた背景や経緯は見えないですし、投稿者もそうは書かないですからね。また、クレームを書きたい場合、自身を有利に書いたり、盛ることもあるでしょうし。これはオーナー側(企業、店舗側)には不利とは思います。

クチコミって以前も書きましたが、良く(ポジティブ方向)も悪く(ネガティブ方向)も「感情が動く(=感動)」何かしらのキッカケがあって、発生するものでしょう。ただ、上述したように、基本的にはサービスや対応、商品は自身の高い期待値に適って当然的な想いはありますので、「ポジティブ」な感情は当然のことであって、態々、クチコミを書きませんが、「ネガティブ」な感情は書きやすいので、どうしてもクレームや評価が低いことへの記述を書きやすいと思います(わかりにくいと思いますので例えますと、期待値100のラーメンを食べて75くらいの味だった場合、美味しかったとも書きにくいし、態々、75点でした、とは書かないですよね。よっぽど承認欲求強くて、業界のインフルエンサーを自覚しているようなら別ですが。それよりは期待値100のラーメン食べて、結果が25くらいの満足度だった場合、文句言いたくなりますよね。その文句はどこで伝えるか、というとGBPのクチコミに書きやすい)。

 

 

実際に見かけたGBPのネガティブなクチコミ

僕が見たもので、酷いものとしては(お店や企業が酷いのは信憑性がわからないので、それはさておき)、「今は別の会社と契約していて過ぎたことだけど、とにかく謝らせたい」とか、「社名や店舗名を思い込みだけで間違った判断をして違う店舗企業のGBP評価を下げる」、牛丼チェーン店のGBPのように、実際にその店舗を利用したわけじゃないのに「訳知り顔で低評価をつける行為」をしたり、これは見たわけではないですが、Xで見た話ですが、Googleレビューで低評価1をたくさんつけておいて「そのレビューをして消して欲しかったらお金を払えと要求」してきたりなど(海外でもそういった事例あるようなことは聞いたことがあります)。大きな企業さんであれば、それほど影響ないかもですが、個人の飲食店や小売店ですと結構影響ありますよね。

 

 

間違ったGBPへの認識

原則、クチコミはオーナー側(企業、店舗側)からは消せないです

書き込まれているクチコミでたまに「悪いクチコミだけ消している!」とか「いいクチコミしか残してない」とか「クチコミ投稿したけど内容が悪いから反映されない」といったクチコミを見かけますが、企業、店舗、といった「オーナー側」でそういった操作は原則的に出来ません。寧ろ、オーナー側にもっといろんな権限をくれとGoogle側に言いたいくらい権限がないです。クチコミを消す方法としてはGoogleに「削除依頼」を出すことで消えることもあるんですけど、あくまで「消すことも出来る」です。Googleが消す基準はGoogleのポリシーに違反しているかどうかで、Googleが違反していると判断したときだけ消えます。

Googleのクチコミに関するポリシー
ビジネス プロフィールでポリシーに違反しているクチコミを報告する

このようにすべてはGoogleの判断に委ねられているので、オーナー側でクチコミを選んで残すとかは出来ないんですよね。もしかしたら何か裏技あるのかもしれませんが、僕はやったことないですし、推奨もしません。何か小手先の誤魔化しをしたところで、Googleにバレたときのアカウント停止のほうがリスクは高いし、それよりは真っ当に正直なビジネスをしたほうがマシです。

また、クチコミが反映されない、(ポリシーに違反していないのに)自分のクチコミが消えた!っていうときもあります。GBPはちょこちょことマイナーチェンジだったり、中身を色々と開発しているみたいなんですが、たまに調子悪くなります(画像がアップされない、反映までに時間がかかるなど)。決して、内容が悪いクチコミが反映されないようにしているということはありません(ポリシー違反の内容だったらわかりませんが)。あと勝手に消えるときあります。原因はわかりませんが、そもそもその書き込みをしたGoogleのアカウントが削除されたり、良い内容のクチコミ、悪い内容のクチコミ関係なく、Google側で何かしらを判断して消したりなどはあるようです(サクラの投稿だったり、ポリシー違反と判断されてしまったものは消えてる?)。

 

クチコミを書いてくれたら特典あります!はアウト

たまーに飲食店やBtoCサービスを実施している会社さんで見かけたりしますが、これダメな行為です。いいクチコミくれたら特典はもちろんアウトですけど、とにかくクチコミくれたら特典を、これもアウトです。クチコミの行為に対して何か報酬を渡す行為全般をGoogleは禁止しています。

虚偽のエンゲージメント

でも、「一般公開されずに担当者と投稿者の間だけでやり取りしたらわからなくない?」って感じで「明らかな証拠」がなければわからない、と思うかもしれませんが、「人の口に戸は立てられぬ」とは良く言ったもので、実際に過去に見たものでは、とある企業さんが顧客の方に「良いクチコミをしてくれたら特典差し上げます」的なメールか口頭で案内をしたそうなんですが、その連絡を受け取った顧客側がGBPのクチコミに『良いクチコミをしてくれたら特典差し上げます」的な連絡が来ました!普段ちゃんと対応してくれない姑息な方法で~』的な投稿をされてしまい、それを見た他の顧客も続いて暴露してしまい、良いクチコミをもらうどころか悪いクチコミが却って増えてしまいました。
結果、クチコミの依頼には「忌憚ないご意見をいただいて、今後のサービス提供に活かしたい」という姿勢で臨んでいただくのが正しいのでは、と思います。

 

サクラに投稿してもらう

上記の方法と似ていますがこっちのほうが悪どいというか、タチが悪いというか。こういったサービスを提供している企業もあるのかな?(過去に聞いたことはありますが、今もこのサービスを提供しているかどうかは不明)謂れのない風評被害とか、上記の「虚偽のエンゲージメント」にもありますが「実体験に基づいておらず~」の部分になるように、大手メディアの偏向報道による「間違った事実」に操作されたユーザーの心無い投稿などもあったりしますので気持ちはわかりますけどね。でも、やっちゃだめですし、そうでないなら尚更手を出しちゃ駄目です。

それに、GBPの業務に取り組んでいる人間であれば、なんとなくですけど「これ、サクラの投稿っぽいよね」って感じでわかります。理由や判断基準などは伝えられないですが(対策取られてしまうため)、「この投稿だけど、~~という理由でどうにも嘘っぽい」よね、って感じで。もしかしたらGoogle側もそういった判断基準を持っているかもしれません(これは憶測ですけどね)。

 

ではクチコミ投稿しても何もメリットないの?

と思われる方もいるかもしれませんが、企業店舗のオーナー側からはもらえませんが、Google側からもらえます。

ローカルガイド
・ポイントを貯めてレベルを上げ、特典を獲得する
Google マップに投稿すると、ポイントを集めることができます。ポイントが貯まるとローカルガイド プログラムでのレベルが上がり、レベルに応じて特典を受け取ったり、Google の新しいベータ版機能を利用したりできるようになります。とあります。
ローカルガイドのポイント

僕自身も「ローカルガイド」でして、現在はレベル7です。行った先々で写真を撮って、クチコミと画像を投稿しています。自分の投稿した写真が何回表示されたのか、クチコミが閲覧されたのか、というメッセージが飛んできたりします。また、意外と楽しいのが、自分が撮った写真が、そのGBPの代表的な写真として選定(カバー画像的な)されていると楽しくなります。「この写真、実は俺が撮った写真なんだよね」的な(地元の子どもが通っている学校のカバー画像は実はそうだったりする)。

 

 

実際にあったGBPトラブル

定休日なのに営業中表示

サービス業を展開されている企業さんなんかは平日がお休みになっていることが多いと思うのですが、勝手に作成されたGBPでは業種は関係なく、土日が休みになっていることがあります。実際に知っている企業さんでは、平日にお客様が検索したら、そのお店は「営業中」とGBPで表示されていたので、お店に行ってみたら、その日はそのお店全店が定休日の日だったらしく、結局クレームになってしまい、急いでオーナー登録をすることになった、ということもあります。

 

いたずらで書き換えられる

いたずらなのか、Googleの誤認なのかわかりませんが、競合他社の営業所名に書き変えられたことがあります。詳しくは書けないですがモール形式で同じエリアにあるお店のため、住所上は確かに同じ住所になってしまうのですが、名称を競合他社名に書き変えられていました。また、地元の公園ですが、全く架空の公園の名称にされていたことがあり(中国語?)、市が管理している公園なので、連絡先は市になるんですけど、電話番号は岐阜の旅館の電話番号になっていたことがあります。

 

Googleが勝手に変えるときもある

メールで連絡ありますが、こちらのほうが正しいと思います的に「勝手に書き変えられるとき(もしくは変えてください的な提案)」があります。Googleによって。微妙にタイトル変更だったり、それこそ、上記のように競合他社の名称になっていたり(これはさすがにいたずらと思いたい。Googleの自動判断で勝手に変わってしまうには怖すぎる現象)。たまにあるのが、Googleの推奨通りに変更したほうがいいのかな?と思って変更したら、今度は「こちらへの変更を提案します」的に「基に戻す」んかい、みたいな・・・。

 

 

そんなGBPだけど、効果の程は?

株式会社トライハッチさんという企業さんが独自調査の結果を公開されていますね。

【調査レポート】73%のユーザーがGoogleマップ上での行動後に来店したと回答!ルート検索を行うユーザーの来店数が最も高い結果に
ショッピングモール内の店舗だともう少し数字のズレはあるかもしれないですが(近隣の店舗寄ったついでに見たり、近隣の店舗名で検索したりがあるだろうから)。GBPはインサイト機能があって、アクセス数や検索数を見ることが出来ます。効果や数字が「見える化」されると意識も変わりますよね。僕はどちらかというと、このページ内の「▼Googleマップで口コミが与える影響を調査」が何気にめっちゃ気になります。その企業への信用度のボーダーラインが3.0ってこととほぼ同義ですからね、これ。
【調査レポート】61%のユーザーがGoogleマップ上での行動後に来院したと回答。ウェブサイトクリックとルート検索の組み合わせが最も高い来院率に
歯医者は少し下がるみたいですね。業種や業界によっても変わりますよね、そりゃ。
【調査レポート】56%の企業がGoogleマップ活用の成果を体感!「Googleビジネスプロフィール活用の実績と将来への展望」ビジネスにインパクトを与える課題に現役経営者が回答
これはオーナー側の感想ですね。昔、トラックで工事現場に電気資材卸の仕事も少しの間やっていたのですけど、車にナビがなかったので、iPadを持って、GoogleMAP使って配達やってましたからね(あ、運転しながら操作していたんじゃなくて、運転席から見えるような場所において、音声案内と信号待ちに確認する感じですよ)。当時はApple独自のマップアプリの精度がめっちゃ低くて・・・(今はかなり精度よくなっているみたいです→2023年は地図サービスの開発競争が激化するかな?参照)。このようにナビ代わりになるので、そこ(GoogleMap)で告知が出せれば、効果も感じますよね。

 

 

GBPの今後の展望

今後の展望として、開発はまだまだ続いていくでしょう。去年だったか一昨年からGBPの設定項目に各種SNSのアカウントを登録出来るようになりました。
ソーシャル メディアのリンクを管理する
上記読むと、Facebook・Instagram・LinkedIn・Pinterest・TikTok・X(旧 Twitter)・YouTubeの各種SNSのアカウントを登録出来るようです。おそらくですが今はGBP内だけの評価かもしれませんが、各種SNSから集められたクチコミや評価なんかも(SNSごとに集計するのか、代表的なものだけ抽出か、合算かはわかりませんが)表示されていくかもしれませんね。GBP単独の評価より各種SNSの評価もあったほうが多面的な判断や評価になりそうですし。実際、飲食店なんかでは、食べログの評価が出ている飲食店のGBPもあります。

ふー・・・。書きすぎた。後日、記事を分割するかも・・・。

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