クライアントさんのお仕事で久々にプレスリリースを配信しました。
プレスリリースというのは、なにかと言うとまぁ、その企業が新事業や新サービスなどのニュースをマスコミとかにお知らせする文書や案内みたいなもんです。
それらの文書を受け取ったマスコミや媒体は、必ずそれを掲載する、というわけではないため、掲載の可否はマスコミや媒体側が判断して、「これはニュースになるな」とか「面白い記事」だな、と思えば掲載してくれます。

そういったプレスリリースの配信をしてくれるサービスが幾つかありますが、有名どころ(というか僕の知ってるサービスで)では4つあります。

それぞれのサービスの特性や内容は以下の記事を読んでいただければいいかな、と。
広報なら絶対に知っておきたい!プレスリリース配信サイト5選
無料で広報ができる!プレスリリース配信サイト23選

NEW ZINEやPress-Partnerz!はもうなくなってしまったんですね・・・。
若い頃はよく利用させてもらってたんですが・・・。
で、今回はプレスリリースについて僕の知見や過去の経験を書こうかな、と。

初めてのプレスリリース

初めてプレスリリースを出したのは30代でフリーランス始めた頃に仲間たちとデータベースを使ったクロスメディアなシステムを開発したときでした。
その当時はフリーの集団なので全くお金がなく、無料のプレスリリースや投稿の掲示板などを検索しまくってやたらと投稿しまくってました。そのシステムのお披露目もセミナー形式にしたりして、とにかく投稿。WEB担当者forumさんのアカウントも取得して、そこにも投稿、それがプレスリリースをやりだしたきっかけです。

当時書いた記事がまだ残ってました。

プレスリリースの体裁を保ってませんけどね・・・ひどいな・・・w
確か、セミナーとかを何回か配信したなかで知り合ったお客さんからシステム受注して1000万ほど売上作ったような覚えあります。

無料プレスリリースでいきなり全国展開できた

その後、フリーを辞めて、一般の企業というと語弊があるな。WEBじゃない企業さんに社員として就職しました。今から7年くらい前ですかね。その会社は商社でメーカーの商品を卸すのが基本の事業の会社だったんですが、空前の太陽光ブームが到来しまして、そのブームに合わせ、自社でオリジナルの太陽光関連の商材を自社開発しました。

その企業のWEB担当だった僕は社長と開発担当の部長に呼ばれまして、販売戦略について尋ねられました。どうやったら世の中に広めることが出来るのか、と。
自社のWEBサイトに掲載するのはもちろんですが、プレスリリースも流せるんじゃないか?と思い、部長に聞きました。

「この商材の競合製品はありますか?」
→「現段階ではない。あってもウチと同時期か後発の発売になると思う」
「この商材の開発経緯は?」
→「現場のお客さんの要望を聞いて、こんな商材があったらなぁ、という希望をもらってイチから設計したし、試作品を実際に使って施工して使い勝手の良さは確認済み」
「品質に関しては問題ないですか?」
→「特許を持っている企業に技術提供してもらうカタチでその技術を組み込んである。だから品質は問題ないし、生産はその企業に任せるから生産体制は出来てる」
「自社開発商品はこれが初めてですか?」
→「ン10年前にちょっとしたネジは作ってるけど、本格的に開発して自社商品を発売したのは初めて」

これを聞いて、「間違いなくイケるな」と確信しました。売れる、と。

まず、WEBサイトに商品紹介ページを作成し、そして、サイトにあるお知らせ部分にその商品の開発の経緯や理由、ページの存在などを伝える文書を記載し、同じ文書をValuePressに掲載しました。
プランは無料プランです。配信した結果、翌日には問い合わせが入り(意外だったのは、WEBだからメールと思い込んでいたこと。問い合わせのほとんどは電話でした)、すぐ売れて生産が追いつかない状態になりました。

結果として、全国からの発注依頼を受けて6000円ほどする商材を2000個以上販売出来ました(自社の商圏である愛知県からの発注は売れだしてしばらく発生しなかったのはいかにも新しいものは認めない愛知県っぽくて笑えましたが・・・)。利益率6割超えてましたので、広告費0円でこれが出来たのは大きな収穫でした(もちろん、プレスリリース以外でもSEOのチューニングで検索クエリからよく検索されるワードにタイトルなどを変更したのもありますが)。

そして、先月クライアントにプレスリリースを提案して、今週配信がかかったのですが、幾つかの媒体には掲載をされました(今回は@Pressで掲載)。

すぐ売れる、発注が来るような商材でもないので、結果や反応はこれから見ないといけないとこですが、関東の新聞社からは「もっと深掘りした記事を掲載したい」と電話をもらいました。愛知県ローカル企業さんなので、関東の新聞社への記載がどれだけの効果を生むかどうかはわかりませんが、ちょうど「企業」としてのブランディングも検討されていましたし、悪いことではないので、問題ないんじゃないかな、と思っています。

プレスリリースを配信する定義

定義というか、なんというか、プレスリリースを配信する要素というか条件か。こういった条件が揃ったならプレスリリースを配信してみるといい、というのがなんとなくですが、持っています。

  • 新商品の発表もしくは商品のリニューアル
  • 新事業・新サービスの発表
  • 全国規模でのお知らせ
  • 話題性があるかないか(ま、主観ですけど)
  • 今までにやってない取り組みである

全部揃わなくてもいいです。1個でもプレスを仕掛けることもあります。今までに~と新事業・新サービスは若干被りますけどね。
あとは、掲載側の媒体の運営者や記者さんがわかるような内容、詳しい内容、そこに至る経緯や、今後の展望、会社の概要などを記載します。工夫するのは、文章の書き方や表現っていうんですかね。言い回しやクドイ表現などは避けて記載すべきですが、出来るだけ興味を惹くような書き方をするよう心がけます。といっても奇を衒うようなものではなくです。

そして、文章の入力後、校正や修正を入れてくれるプレスリリースサイトさんは割といますので、そこは素直に指示に従って修正をいれたほうがいいかと思います(理由として、主観的に書いてるとやはり情報の記載に偏りがあったり、わかりづらい表現があります。社内の人間に校正をお願いしても、社内の人間も身内のため、主観で見てしまいます。そこで第三者でかつプロのサービス運営元のスタッフさんの修正を入れたほうが間違いなく、一般的なわかりやすいプレスリリースになります)。

プレスリリースのメリット

プレスリリースのメリットですが、以下のようなものがあります(普通はこういうのを冒頭に書くんだろうな・・・)。

  • 広告に比べ比較的安価で告知が出来る(とはいえ掲載の是非は媒体側にありますが)
  • 今までにない流入経路でサイトへの流入が図れる
  • 問い合わせが増える
  • 企業のブランディングになる
  • 被リンクが増える(SEOにもなる)

広告に比べ比較的安価で告知が出来る

例えば3~5万円で1ヶ月間WEB広告を回したとします。それほど安い金額でもないですが、1日に換算すると1000円程度です。1日の予算を1000円と決めた場合としてでお話をします。
広告はクリック課金と表示回数に依る課金がありますが、クリック課金ですと、どうでしょうね、キーワードとかにも依りますが検索型で1クリック150~200円くらい?がよく見かける相場でしょうか。
そうなると1日5、6回クリックされたらその日は表示されません。この数量ですとなかなかお申し込みやお問い合わせにはつながりにくい状況です。
が、プレスリリースは掲載されるメディアはこちらで決められないものの、掲載保証数もあるところはありますし、掲載されたらそれはそれで、それなりの反響あります(まぁ、掲載された媒体に依っては全く効果のない場合もあるっちゃありますが・・・)。上記の商社の場合なんかは配信直後はこっちから問い合わせをもらったので、広告費は0円です。

今までにない流入経路でサイトへの流入が図れる&問い合わせが増える

掲載した媒体を見ているユーザーがそのプレスリリースを見て、興味を持った方は記事を読んだり、そこからサイトへ流入してくるので、今までターゲットにしていた層やユーザーとは違う層が流入してきます。
上記の商社のときは太陽光とは全く違う、機械メーカーの設置担当の方から問い合わせをもらいました。なんでもクライアントの工場に大きな機械を設置するんだが、その際に土台となる足を探してるけど、この商品はそういった使い方も可能ですか?と。それまでは電気工事屋さんを始め、太陽光関係者しかターゲットを想定していなかったので、これにはこっちが驚きました。
関連する業界特有の新聞とか媒体ってあったりしますよね(建通新聞とか業界特化型の媒体)、別の業界特化型の媒体に掲載されたり、その記事を読んだ他の媒体から次いで連絡があったりで波及していくこともあります。

企業のブランディングになる

プレスリリース出しただけでブランディングになる、と言い切るわけではないですが、ブランディングをしていく過程での要素にはなります。
企業の認知度も上がりますし、例えば日経新聞、産経新聞、業界の大手メディアなどに「広告」ではなくて記事として紹介されていた場合、その記事を読んだ一般のユーザーさんは「こんな大手に掲載されるくらいに有名なのか」とか「こんな大手媒体が記事にするくらい大手の会社なんだな」って思うんじゃないでしょうか?(僕はプレスリリースをするまではそう思ってましたし、今でも僕の周囲ではそういう反応あります)
企業の認知度も上がりますし、出せるのであればプレスリリースは積極的に出していったほうがメリットが大きいと感じています。

被リンクが増える(SEOにもなる)

よく聞くSEOには「外部」と「内部」の2種類があります。
内部SEOはタイトルは何文字以内で、各ページごとにちゃんとタイトルつけて、ディスクリプションには開いてもらいやすいようにそのページの概要を、とかh1やh2といった見出しにキーワードを・・・といったよく聞くSEOです。それに対し、外部SEOというのは昔からある、いわゆる「被リンク」です。一時期流行った「サテライトサイトをたくさん作って被リンクを稼ぐ」とか黎明期の「相互リンク」は禁止もしくはそれほど効果のない施策となってしまいましたが、被リンクすべてが無効というわけではないです。
Googleは自動的にこの記事は検索に対して(ユーザーがほしい情報・探している情報に対して)回答に成りうるページだ、というものを判断して検索結果の順位を表示させます。この検索結果の順位を判断する要素要因にはたっくさんの項目があって、どれか1つ施してあればいい、というわけでもありませんが、この要因要素の中に被リンクもあります。

「このサイトはいいサイトだ」と判断する際に機械的に判断するにはまだ限界があるというか、多くの人が参照している(リンクしている)サイトは、みんなの役に立っているサイトだからいいサイトだ、と判断する傾向があります(だから最近はお役立ち記事とか多いんですよ。コンテンツマーケティングの一環です)。そして、そんないいサイトからリンクを貼られているサイトもいいサイト・・・(だったかな・・・いいリンクという判断はするってのはどこかで読んだけど)と判断するので、結果的に検索順位向上の要因の1つだったり、可能性があがってきます。
当然、大手媒体のサイトであるニュースサイトはいろんなユーザーのためになる記事がたっくさんあるサイトなので、Googleからの評価も高い(あ、個人のブログとかはそうでないことも多々あります)可能性があるため、そういったサイトに掲載されリンクを貼ってもらえるのはSEO的にもメリットがあることになります。

プレスリリースのデメリット

そうですね、デメリットとしては・・・

  • まったく効果がないこともある
  • 掲載されるかどうかは媒体次第
  • 予想だにしない展開を見せるときがある

といったところでしょうか。メリットの裏返しというか、良い方に転べばメリットだし、悪い方に転がればデメリットだし・・・ってとこですね。
全く効果がないというのはそもそもその記事で発表されてる内容が取るに足らない内容であることも否定できないし、掲載した媒体がプレスリリース媒体と言いつつ、全く人に読まれていない媒体だった場合は、そりゃ効果はありません。中にはプレスリリースサイトと言いつつ、広告をベタベタ貼りまくって、単にコンテンツをユーザーから集めてアクセス数稼いで広告クリックからの広告収入狙いのサイトもない、とは言い切れませんし(というか、無料プレスリリースサイトの運用/運営費を広告収入で賄ってるっていう表現のほうがいいのか)。掲載されるかどうかってのも記事の内容次第です。掲載に足りうる内容が自媒体の配信内容に沿ったものであれば媒体は掲載してくれます。

そして、予想だにしていない展開というのは問い合わせが殺到する、とかですが、これは嬉しい悲鳴でもあるでしょうし、あとは話が大きくなりすぎたり、とかかなー・・・記事内容を派手に誇張しすぎたりすると、後々で収集つかなくなったり・・・これも結局記事次第か。
広告とは違うので、多少の誇張というか表現や言い回しはまだいいとしても、明らかに誤解を招くような表現は避けたほうがいいでしょう(もちろん広告でもそれはやったらあかんことですけどね)。

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