先日、「これは」と思うことがあったので、事例共有を兼ねて、記事作成。
最近、本当に厄介になっている。それは詐欺電話。そりゃお年寄りや人がいいと引っかかるわな、とは思った。
「詐欺が出回っている」という背景があって「親切心」に訴えた行為だから、ついつい話を聞いてしまうんだろうね。
結論からお伝えするとこれです。
日本郵便や郵便局を装った不審な電話にご注意ください。
(別件。たまたま見つけたけど、 https://www.post.japanpost.jp/question/contact_us/index2.html←「index2.html」はちょっとなぁ。最初、詐欺サイトかと思ったわ。)
Contents
固定電話が2回かかってきた
とある平日のお昼ごろ。家の固定電話がなりました。固定電話でかかってくる相手は、義実家、自治体、営業電話、詐欺電話のどれかです。ほかはほぼ携帯です。
僕は自室で仕事していまして、妻が電話を受けました。少し話をして、電話を切ったようです。そのあと、すぐにまた固定電話が鳴りました。
聞いていると少し話し込んでいる様子。2回の固定電話と口調で友人や知人でないことが聞き取れたので、様子を見に行きました。
電話を変わってみたら
様子を見に行くと、何もこちらに話さないままに、「主人に変わります」と妻が受話器を渡してきました。雰囲気からして、「しつこい営業電話か、変質者かな?」と思いながら電話に出てみました。
「もしもし、お電話変わりました。」とかなり無愛想な感じで電話を代わりました。ここで弱い営業だと電話切ってきますが、今回の相手はそのまま会話を続けてきました。
相手は40後半か50代くらいのおっさんの声でした。って俺も49歳なんで俺もか。
「私、日本郵政株式会社のマツムラと申します。本社の者です(※1)。先程、奥様にお伝えしたことに関して、お話をしたいのですが」と言ってきました。
「はぁ、そうですか。どんな内容でしょうか?」
「え?奥様より聞かれていないのですか?(※2)先程、奥様には説明しました。奥様よりお話を聞いていただけないですか?(※3)」
「あ、そう。分かったからさ、再度、説明しろって言ってんの」
「わかりました。では説明します。奥様のお名前でキャッシュカードが10枚ほど、長野県に向けて送られていまして、我々のほうで、これは何かおかしいと気づいてお電話をいたしました。」
「ほう、そうですか。」
「これは何か事件や詐欺ではないか、と思いまして、お電話にて私が説明しているのに、奥様から電話を切ってしまいまして、このように再度ご連絡させていただいたのです。」
相手の声がかなりイラついているのと、恩着せがましい言い方で話してきました(※4)。
ほぼ、詐欺だなーこれ。とは思いつつも、妻の名前でキャッシュカードが発行+10枚ばら撒かれている内容なので、どこかで悪用されていると困るわなとは思ったので、
「分かりました。では、このようなご時世なので、御社のお電話番号とお名前を教えてくださいますか?確認いたしますので。」
「日本郵政株式会社のマツムラヒデオと申します。電話番号はフリーダイヤルですが、大丈夫でしょうか?」
「はいはい、別にフリーダイヤルでも構わないから。」
「0120-23-28-86です」
「日本郵政のマツムラヒデオさんで、0120-23-28-86ね。では、確認しまして、後ほど、こちらかお電話いたしますので。」
「え?今、こうやってつながっているのに切るんですか?え?今、話しているのに?(※5)」
「はーい、ありがとうございましたー」
という流れで電話を切って、まず、やることは、
電話番号を検索
日本郵政の会社のフリーダイヤルが検索で見つかる。でもここで安心しない。最近は詐欺サイトも増えてきている。そのWEBサイトが本物かを調べる。ドメインと、数枚幾つかのページを確認して、本物と判断。ということは電話番号は本物。※ただし、詐欺サイトが出ていたとしても、リンククリックやドメインで検索したわけでもないのに検索エンジンでトップ表示は、ほぼ本物だろうけどね。
実際にかけてみる
携帯からはフリーダイヤルが繋がらないので、0570-046-666にかけてみる。オペレーターさんにつながる。
・日本郵政の本社のマツムラヒデオさんからお電話いただいた
・長野県にキャッシュカード10枚が送付されているという内容のお電話だった
ということを伝えると、「お客様、そのような内容でのお電話が大変多く寄せられておりまして・・・」とのこと。やっぱりね。
「そのマツムラという者からの電話ですが、最初に自動音声で電話がかかってきて、その後何かをプッシュボタンを押してから通話が始まったとかでしょうか?(※6)」
と聞かれたので、妻に確認すると「最初に機械音声でプッシュボタンの9を押した」とのこと。確定じゃん。なんで押すんだよ。
オペレーターの方にお礼を言って、電話を切りました。
不振な点・ツッコミどころ
※1 本社の者です?
通常、電話で「本社の者です」とか言わねーよ。B2Bで既に取引があって、いつもは別の支店からの電話だけど、なにか特別な件があって本社から電話とかじゃなけりゃ言わないよ。
おそらく緊急案件であることを演出するために「本社から電話しています」ってことを言っているのかね。
※2 再度の説明を嫌う
カマかけだよね。聞いてないの?って向こうから言ってくることなんてありえない。普通は説明する。こちらが「◯◯の件ですか?」と聞いたら、「そう、その件です」って言ってくるだけ。
こっちが冗談で全く違う件を言ったら、それに乗ってくるんだろうか?再説明すると話がズレたりするから嫌がるよね。
※3 具体的に名前を言わない
わかったわかった。具体的に名前出さないんだよ。「旦那様」とか「奥様」とか代名詞で、固有名詞を出して来ない。理由は「分からないから」。会話の中で上手く個人情報を引き出してくる。基本的に相手は誰に電話しているかわからずに電話しています。これは、記録しておきたい記憶Vol.13でも経験したけど、頑なにこっちの名前は知らないけれど、知ってる風に話す。
※4 短気だったり、感情コントロールが下手
もうちょっと接客業学んでこいって。なんでそんなにイライラしながら電話してんだよ。
※5 想定外の動きに弱い
なに驚いてるんだよwww
後で掛け直すなんてビジネスでよくあることだぞ。大体、電話は「相手の時間も使う」ツールでもあるわけで、悪い言い方をすると「一方通行で相手を呼びつけるツール」なんだよ。だから都合悪ければ一旦出て、あとで掛け直すなんてよくあるこった。この対応は笑ってしまった。確認して掛け直すために電話番号と名前を聞いているんだよ。シナリオに従って動いているもんだから、こっちが想定外の動きをすると弱いよね。
※6 受信に対して自動音声はあるけど、その逆はあまりしない
まずね、そんな緊急性の高い電話なのに、なんで自動音声なんだよ。機械でかけているってこと自体がおかしいだろ。営業電話のようにどこでもいいからつながるところに電話してるに決まってんじゃん。アンケートしかり、携帯の代理店の電話とか、電力の代理店とか。
ただね、電話だと会話によって「相手に考えさせる時間を与えない」もんだから、判断出来ずについ乗ってしまうし、相手が親切心でこういう連絡をしてくれていると思うと、電話切ったりは出来ないよね(営業電話だとバッサリいけるけど)。
僕の個人的な対策ではありますが、詐欺かも?と思う電話あったときは
・相手の名前と電話番号を聞いて、掛け直しますと伝え、とにかく一度切る
・その電話番号を検索してみる
・掲載されているページの内容を見る(複数ページ調べたりなど、他の連絡先が掲載されていないか)
・そこに電話して確認してみる
ということを実施しています。
おまけ:詐欺メールの判断箇所や仕組みなど諸々
迷惑メールを開封すると迷惑メールが増えるのなんで?
どんな仕組み(システム)使っているかは知りませんが、メルマガ配信などで使うシステムですと、「開封確認」が取れます。開封確認とは「このひと(=メールアドレス)はメールを開封した」というのがわかる仕組みです。EメールにはテキストメールとHTMLメール(文字が装飾されていたり、画像が入っているメール)があって、HTMLメールには1pxの小さな画像が埋まっており、その画像が読み込まれた=開封したという信号みたいなものが飛んで、配信システムに「このひとは開封した→つまりこのメールアドレスは使われているアドレスで、ちゃんと開封するユーザー」とわかります。※スマホにおいては、最近は開封確認がちゃんととれなくなっているようです。開封していなくても、開封した、とみなされる?と聞きました。
メルマガの配信の仕組みがこんな感じなんで、同じようなやり方をしているんじゃないか、と(迷惑メールの配信をしたことはないのですが、メルマガ配信は長期間担当していましたので)。ただし、ちゃんとした会社のちゃんとしたメルマガ配信サービスやシステムでは、配信停止をしたらすぐ止まりますし、あまりに行き先不明なメールアドレス(ちゃんと許可を得ていないメールアドレスなど)への配信件数や回数が多いとアカウント停止になります。
一例としてこんな感じで、明確に禁止しています。
Benchmark Emailで禁止されている業種・コンテンツ
迷惑メールの見分け方や対策
ともに、開封たあとのことです。まず、PCの場合です。
届いたメールアドレスを確認してみてください。

赤枠の部分のアドレスですが、「helpdesk@kddi-fs.com」とあります。この@マークの後ろが「ドメイン」です。
このドメインですが、各企業、それぞれ自社のドメインを使いますし、メルマガ用のドメインにしても、「その企業のドメイン」と分かるようなメールアドレスにすることが一般的です。
この迷惑メールですが、「JRE」という実際にある企業さんの名前を騙って送られています。
ですが、@マークより後ろの「kddi-fs.com」を見ると、全く違う企業であることが分かります。このドメインは「auのクレジットカード|au PAY カード」のWEBサイトのものです。「JREとauがコラボしているかもしれない」と思うかもしれないですが、ちょっと無理がありますね。
迷惑メール内のリンクをクリックする、文面を読む前に、まずは送信してきたメールアドレスのドメインと、送ってきた企業名や相手の名前がズレていれば、ほぼ迷惑メールです。
スマホの場合です。といってもiPhoneですけど。アンドロイドは持ってないので・・・。

こちらも同じですが、スマホの場合は見ただけでは相手のアドレスがわかりません。送信してきたアドレスをタップすると、青くなってリンクになります。
この時点で、もう一回タップすると、3枚目にあるように登録画面になりますが、ここで送信してきたアドレスが表示されます。
今回の場合、「宝くじ公式」とありますが、実際のドメインを見ると、「tire-hood.com」とありますね。どこの企業さんなのかな。
https://tire-hood.com/ 「TIREHOOD」という「「タイヤ購入」と「タイヤ交換予約」をネットで完結できるタイヤショップ」さんのお店のドメインになっており、宝くじ公式ではないですね。宝くじ公式は「https://www.takarakuji-official.jp/」こちらです。
といったように、本文のリンクをクリック(するとヤバいので)する前に、こういった形で、このメールが迷惑/詐欺メールかどうかというのが確認出来ます。
また、このドメインが「@◯◯.cn」だったら大体は迷惑メールです。「.jp」などは国を示すドメインなんですが、[.cn」は中国のドメインです。中国の企業などが使っていることが多いのですが、中国の企業や向こうの方と何かやり取りをしているなどがなければ届くことがないメールアドレスかと思います。中身が日本の有名な企業で、メールアドレスの最後が「.cn」だったら、それはもう迷惑メールです。
リンクの文字列とリンク先が違うこともよくある
なんのことを言っているか分からないかと思いますけど、メールの文面に何かしらURLがあって、それがリンクで青い文字になっていたとして、実際にそのリンクをクリックしても行き先が違うことがあります。
表示されている文字が正しいとは限らない(=その文字通りのリンク先が仕込まれているとは限らない)です。
実際に届いた迷惑メールでは

例えば、これ。リンクは赤枠部分「www.amazon.co.jp(本当はhttps://www.amazon.co.jp/なんですけど、わかりやすい例として)」なんですが、実際にクリックすると、(リンクにならないようにhttps://を外しています)「www.amazon.co.jp/gp/r.html?C=2KI9MFNXJCJOI&K=FL5D27GZE9QF&M=urn:rtn:msg:202505172318527e2acfbd3333430bbd8248990cb0p0fe&R=KAWHXE40RIVH&T=C&U=https%3A%2F%2Fwww.amazon.co.jp%3Fref_%3Dpe_24402962_429592902&H=JVPJDNHK4BSI26Y1SIPDODII8L4A&ref_=pe_24402962_429592902(アクセスしちゃダメですよ)」というリンクになっています。調べ方として、リンク部分にマウスをあてて、そこで「右クリック→リンクのURLをコピー」で実際にクリックしなくても仕込まれているリンクURLをコピーできます。その後はメモ帳などに貼り付ければ、どんなリンクに飛ぶか分かります。
スマホにおいては、リンクを長押しすると表示が出るのですが、間違えてタップしちゃうと危ないので、スマホでの確認はあまり推奨しません。基本的に無視を推奨します。

さっきの宝くじの迷惑メールにあった「リンクボタンの中身」です。
テキストリンクの場合は、こうなっているんですよ。
<a href=”https://breathrelease.biz/”>https://mutsu.me/blog/</a>
https://mutsu.me/blog/に飛ぶと見せて、実際のリンク先はhttps://breathrelease.biz/に飛ぶようにされています。テキストだから、記述されているURLに飛ぶと思ってしまいますよね。
