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AEO/GEO対策ツール「AIO Analyze」をClaude Codeで作ってみた。
「ChatGPTに聞いたら、競合他社のサイトが紹介された」「Perplexityで検索したら、自社サイトが全然出てこない」——そんな話をWEB担当者から聞くようになったのは、ここ1〜2年のことです。
検索エンジンのSEO対策はやってきた。でもAIに対してはどうすればいい?その疑問に答えるために、自分でツールを作ることにしました。それが「AIO Analyze」です。
この記事では、AEO/GEOとは何かという基礎知識から、AIO Analyzeの使い方、そしてClaude Codeを使って開発した体験まで、まとめてお伝えします。
AI最適化診断ツール AIO Analyze
https://mutsu.me/aio_analyze/
AEO/GEOとは何か、なぜ今必要なのか
検索の主役が変わりつつある
これまでのWEBマーケティングは「Googleで上位表示される」ことが目標でした。しかし2024年以降、ユーザーの検索行動が大きく変わってきています。
ChatGPT、Claude、Perplexity、Google SGEなど、AIが直接質問に回答するサービスが急速に普及しました。ユーザーはもはや「検索結果の一覧から選ぶ」のではなく、「AIに聞いて答えをもらう」スタイルに移行しつつあります。
AEO・GEOとは
AEO(Answer Engine Optimization)とは、AIが回答を生成する際に自社サイトのコンテンツが引用・参照されやすくするための最適化です。
GEO(Generative Engine Optimization)は、ChatGPTやClaudeなどの生成AIエンジンに対してサイトを最適化することを指します。
どちらも「AIに選ばれるサイトにする」という点で共通しています。
これをまとめてAIO(AI Optimization)と呼ぶこともあります。
類似用語: LLMO (Large Language Model Optimization): 大規模言語モデル最適化。
具体的に何が重要なのか
AIが情報を引用・参照する際に重視するポイントは、従来のSEOとは少し異なります。主なチェックポイントは以下の通りです。
・構造化データ(Schema.org):JSON-LDでOrganization、Article、FAQPageなどを実装しているか
・E-E-A-T / コンテンツの権威性:著者情報、専門性、一次情報があるか
・FAQ・Q&A形式のコンテンツ:ユーザーの質問に直接答える構成になっているか
・技術的SEO:セマンティックHTML、meta description、canonicalタグなど
・AIクローラー設定:GPTBot、ClaudeBot、PerplexityBotなどのクローラー設定、llms.txtの有無
・Citation(引用)対策:被リンク、SNSリンク、Wikipedia掲載、オリジナルデータの公開など
これらを一つひとつ手動で確認するのは、WEB担当者にとってかなりの負担です。そこで「自動で診断してくれるツールがあれば」と思ったのが、AIO Analyzeを作るきっかけでした。
AIO Analyzeとは
URLを入れるだけで自動診断
AIO Analyzeは、URLを入力するだけでそのサイトのAI最適化度を自動診断するWebツールです。無料・登録不要で使えます。今はIP制限で、同一IPからの調査は1日5回と上限を設けています(割とトークン食うみたいで)。いずれは有料プランも用意して、有料登録の方には無制限+レポート出力できるようにしたり(今はPDFとしてページを出力出来ます)。
よく、SEOの無料チェックツールを使って、リニューアルの根拠示して提案していましたが、まさか、自分が作れるようになるとはね。
診断は以下の6カテゴリで行われます。
1.構造化データ(Schema.org)
2.E-E-A-T / コンテンツ品質
3.FAQ / Q&A対策
4.技術的SEO・表示速度
5.AIクローラー設定
6.Citation(引用)対策
各カテゴリにスコアが付き、総合スコアが100点満点で表示されます。さらに「優先改善アドバイス」として、WEB担当者がすぐ動けるレベルの具体的な改善アクションが提示されます。
使い方
使い方は非常にシンプルです。
①AIO Analyzeにアクセスする
②診断したいサイトのURLを入力する
③「診断スタート」ボタンをクリックする
④10秒~30秒ほどで診断結果が表示される(通信状況やサイトのページ数にも依りますが)
結果画面では、カテゴリ別スコアのバーチャート、各項目の詳細(✓対応済 / ⚠️要改善 / ✕未対応 / ℹ️将来対応推奨)、優先改善アドバイスが一覧で確認できます。
「印刷 / PDF保存」ボタンもあるので、クライアントへの提案資料としてそのまま使うことも可能です。
診断の仕組み
バックエンドはPHPで構築されており、診断対象サイトのHTMLをサーバーサイドで取得した上で、Anthropic(Claude)のAPIに渡して解析しています。robots.txtやllms.txtも自動取得してAIクローラーの設定を確認しています。
同じURLを短期間に何度も診断しても、AIの判断にはある程度のばらつきがあります(そのため、すぐの診断の場合はキャッシュで同一スコアを提示するようにしています)。スコアはあくまで目安としてご活用ください。なお、同一IPからの診断は1日5回までとなっています。
Claude Codeで開発した話
コードが書けなくても開発できる時代
正直に言うと、私はエンジニアではありません。WEBディレクターとしてHTML/CSSは読めるし簡単に編集は出来ますが、PHPやJavaScriptでゼロからアプリを作った経験はほとんどありませんでした。
それでもAIO Analyzeを作れたのは、Claude Codeのおかげです。
Claude Codeはターミナル(コマンドライン)で動くAIコーディングツールで、「こういうものを作りたい」という指示を自然言語で伝えるだけで、ファイルの作成・編集・実行まで自律的にやってくれます。
開発の流れ
開発は以下の流れで進めました。
①要件をまとめてClaude Codeに指示(ファイル構成・診断カテゴリ・処理フローなど)
②生成されたPHP・HTML・CSSをXサーバーにFTPでアップロード
③動作確認してエラーが出たらClaude Codeに修正を依頼
④機能追加・改善を繰り返す
APIキーの設定やキャッシュ機能、レート制限(1日5回)、プロンプトキャッシングによるコスト削減まで、Claude Codeとの対話形式で実装しました。
躓いたポイント
開発中に特に手間取ったのは以下の点です。
・まずAPIキーの設定ミスです。
AnthropicのAPIキーが途中で文字が欠けていて認証エラーになっていました。コードの問題ではなく設定の問題だったので、特定に時間がかかりました。APIキーはAnthropicのコンソールに見に行ってもキー情報の全てが見えるわけではない(部分省略)されており、どこかにメモっておかないとわかりません。今回は過去に作成した別のツール(Vercelの管理画面)から正しいAPIキーを見ることができたのでそちらから復旧。
・次にブラウザキャッシュの問題です。
FirefoxのキャッシュがCookieに古い診断結果を保持していて、修正が反映されていないように見えることがありました。あと、恐らくサーバーのキャッシュもあるでしょうね。
・またPageSpeed Insightsでの計測結果の取得も難航しました。
取得できたりできなかったりと不安定で、何度か試してみると取得できないことのほうが多い状態でした。調査してみると、Xサーバーからのアウトバウンド接続がタイムアウトするケースがあることが判明。タイムアウト時間を5秒→15秒→30秒→45秒→90秒と段階的に延ばして試しましたが、改善しませんでした。最終的にはPageSpeedの自動取得をやめて、PageSpeed InsightsへのリンクボタンをUIに設置する形にしています(本音ではツール内で計測したいので、また折を見て調整してみる予定です)。
WEBディレクターがClaude Codeを使うメリット
本職のエンジニアやデザイナーに依頼せずとも、自分でツールを作れるようになったことは、WEBディレクターとしての可能性を大きく広げてくれました。
「こんなツールがあったらクライアントに提案できるのに」というアイデアを、自分の手で形にできる。Claude Codeはそういう体験をさせてくれるツールです。ただし、同時にセキュリティに関しても学んでおく必要があります。
でも、同時に知る「本職へ依頼する安心感」
本職の強さっていうか、派生する知識や経験ってやっぱり凄く膨大かつ重要で。攻撃に対する防衛の知識や予防策というのは攻撃の種類を知らないと出来ないし、UI設計も見た目かっこよく黒✕オレンジにしたところで、レポート出力時に背景を黒にしていいか、というと、仮にプリントアウトしたら文字潰れるじゃん?みたいな。そういうのって本職じゃないと中々気づかない。要望は適えてくれるけど、その要望がユーザーに受け入れられるものかどうかはまた別なんだよね。
まとめ
AIが普及した現在、SEO対策だけでなくAEO/GEO対策も考える必要が出てきました。とはいえ「何から手をつければいいかわからない」という方も多いと思います。AIO Analyzeは、そういった方に現状を把握してもらうための出発点として使ってもらえればと思って作りました。診断結果はあくまで目安ですが、改善の優先順位を考える上での参考にはなるはずです。
ぜひ一度、自社サイトを診断してみてください。
